WBSテンプレートおすすめ10選!作り方や活用メリットも解説

WBSは、タスクの可視化やプロジェクトの進捗管理に役立つ手法です。しかし、「具体的な作り方がわからない」「毎回フォーマットを作成するのに手間がかかる」といった悩みがある人も多いのではないでしょうか。

本記事では、WBSテンプレートの種類や活用するメリット、WBSを作る際の正しい手順、無料でダウンロードできるおすすめのWBSテンプレートなどを紹介します。

WBSテンプレートとは

WBS(Work Breakdown Structure)は、目的を達成するために必要な作業を、細かいタスクへと分解・構造化し、プロジェクトの全体像を把握するための手法です。

WBSテンプレートは、WBSを効率化するために用意された雛形を指します。標準的な入力項目(タスク名、担当者、開始日、終了日など)が設定されているため、ゼロから枠組みを作成する手間を省くことができ、すぐにタスクの洗い出しに取り掛かることが可能です。

WBSを初めて導入する際は、シンプルな項目のテンプレートを選ぶことがおすすめです。業務に慣れてきた段階で、自社のプロジェクトに合わせたカスタマイズを加えていくと現場への定着がスムーズに進みます。

種類

WBSテンプレートには、主にエクセル(Excel)などのスプレッドシート形式、パワポ(PowerPoint)などのプレゼンテーション形式、そして専用のプロジェクト管理ツールに組み込まれている形式の3種類があります。

それぞれの特徴やメリット・デメリット、適した使用例を以下の表にまとめました。

種類メリットデメリット使用例
スプレッドシート(エクセルなど)多くのビジネスパーソンにとって馴染みがあり導入が容易。計算式を用いた工数や予算の集計が行いやすい。複数人での同時更新が難しく、競合が発生しやすい。タスク間の複雑な依存関係の表現に限界がある。小〜中規模のプロジェクト。関数を活用した簡単な工数見積もりの算出。
プレゼンテーション(パワポなど)視覚的に分かりやすいデザインで作成でき、経営層やクライアントへの報告資料として活用しやすい。タスクの詳細な進捗管理や、リアルタイムなスケジュールの更新には不向き。プロジェクトのキックオフミーティングでの全体像共有。提案書や進捗報告書への添付。
プロジェクト管理ツールリアルタイムで複数人が同時編集でき、常に最新情報を共有可能。ガントチャート等と自動連携できる。ツールによっては導入コストがかかる場合があり、操作に慣れるまでの学習期間が必要になる。大規模開発。システム開発など、複雑なタスク管理や精密な予実管理が求められるプロジェクト。

上記いずれかのツールがあればWBSを作成できますが、用途に合わせて複数の形式を使い分ける方法が有効です。

実務の進行管理にはプロジェクト管理ツールを導入し、経営層向けの月次報告ではグラフなどで見やすく整理されたパワポ形式を活用するなど、報告相手に合わせたアウトプットを心がけましょう。

WBSを活用するメリット

WBSを活用すると、以下のようなメリットを享受することができます。

1. プロジェクトの全体像と必要なタスクを漏れなく可視化できる

1つ目のメリットは、プロジェクト全体の対象範囲と必要な作業を可視化できることです。WBSは最終的なゴールから逆算し、タスクを細分化・構造化していくため、作業の抜け漏れを防ぐことができます。

例えば、新しいWebサービスの立ち上げであれば、「要件定義」「システム設計」「開発」「テスト」といった大きなフェーズから、具体的な作業レベルまで落とし込みます。

これにより、プロジェクトメンバー全員が取り組むべきタスクを把握できるため、作業漏れによる手戻りや追加工数の発生を防ぎ、プロジェクトのスムーズな進行につながります。

タスクの洗い出しを行う際は、スケジュールの実現性を高めるために、各作業を担当する現場のメンバーを交えてブレインストーミング(※課題解決のために、複数人で意見やアイデアを自由に出し合うミーティング手法)を行うとよいでしょう。

2. 担当者の役割と責任範囲が明確になり、業務の属人化を防ぐ

2つ目のメリットは、作業内容を細分化することで、各タスクに対して具体的な担当者を割り当てやすくなることです。「誰がどの作業の責任者なのか」がWBS上に明記されるため、チーム内でのタスクの押し付け合いや認識のズレを防ぐことができます。

また、管理者が全体の状況を俯瞰的にチェックできるため、特定の担当者に負荷が集中しないリソース配分が可能です。

担当者を割り当てる際は、主担当者だけでなく副担当者も併記しておくことで、急な欠勤やトラブル時にも業務が滞らない体制を構築できます。

3. 精度の高いスケジュール作成と進捗管理が可能になる

3つ目のメリットは、WBSによってタスクの粒度が細かくなり、それぞれの作業にかかる時間・工数の見積もりを正確に把握できることです。見積もりをもとにスケジュールを組むため、非現実的な納期設定を回避できます。

また、WBSで洗い出したタスクを、ガントチャートやPERT図などの工程表に展開することで、タスク間の依存関係を明確にできます。

細かいタスクごとに完了状況や遅延の兆候を把握できるため、トラブルが発生した際に迅速な軌道修正が可能となり、納期遅延やコスト超過といったリスクを軽減できることもメリットです。

なお、タスクごとの工数を見積もる際は、過去の類似プロジェクトの実績データを参考にすると精度が高まります。

WBSテンプレートおすすめ10選

ここでは、すぐに実務へ導入できるおすすめのWBSテンプレートを紹介します。

無料でダウンロードできるエクセル形式のものから、高機能なツールに組み込まれているものまで幅広くピックアップしました。

1. EdrawMindのWBSテンプレート 

EdrawMindは、マインドマップ形式で視覚的にタスクを分解できる描画ツールです。ブレインストーミングを行いながら直感的な操作でWBSを作成できます。

無料で利用できるWBS用のテンプレートが豊富に用意されており、エクセル形式へのエクスポートにも対応しています。

プロジェクトチームでのブレインストーミング時に、プロジェクターで画面を共有しながら使用すると、メンバー間の認識をすり合わせながら効率的にタスクを洗い出せます。

https://edraw.wondershare.jp/wbs/excel-wbs-templates.html

2. Microsoft Excelの標準テンプレート

エクセルの標準テンプレートを利用すれば、新規ソフトを導入するコストや手続きが不要なため、すぐにWBSを作成することが可能です。

関数を用いて工数や予算の集計を自動化するのに適しており、インターネット上で多数のフォーマットを無料でダウンロードすることができます。

管理が煩雑になりやすいというデメリットはありますが、ファイル名の末尾に更新日やバージョン番号を付与するルールを設ければ、複数人でファイルを共有した際の「どれが最新版かわからない」という事態を防ぐことができます。

https://excel.cloud.microsoft/create/ja/gantt-charts

3. SmartsheetのWBSテンプレート

Smartsheetは、エクセルのスプレッドシートのような操作感で使えるクラウド型の管理ツールです。

行のインデント機能により、タスクの階層化を簡単に行うことができ、ボタン一つでガントチャート表示へ切り替えることができます。共同編集機能に優れており、チーム全体でのリアルタイムな進捗共有に役立ちます。

自動化ワークフロー機能を活用して、タスクの期日が近づいた際に担当者へ自動でリマインドメールを送信する設定にしておくと、スケジュールの遅延を防ぐことが可能です。

https://jp.smartsheet.com/free-work-breakdown-structure-templates

4. Asanaのプロジェクト管理テンプレート

Asanaは、直感的なユーザーインターフェースが特徴のタスク管理ツールです。WBSの概念を取り入れたリスト型テンプレートが用意されています。

リスト形式で洗い出したタスクを、そのままカンバンボードやタイムライン形式で表示できるため、柔軟にプロジェクト管理に活用することが可能です。

大きなタスク(親タスク)の中にサブタスクを設定し、それぞれのサブタスクにも担当者と期日を明確に割り当てることで、作業の抜け漏れを防ぐことができます。

https://asana.com/ja/templates/project-tracker

5. bizocean(ビズオーシャン)のWBSフォーマット

bizoceanは、ビジネス文書のテンプレートを豊富に揃えた国内最大級のサイトです。会員登録すれば、無料でダウンロード可能なWBSフォーマットを利用できます。

日本のビジネス習慣に合わせた使いやすいエクセル形式のファイルが多く、社内稟議や報告用のフォーマットとして活用することができます。

ダウンロードしたフォーマットをそのまま使うだけでなく、自社の部門名や承認ルートなどの項目を追加し、社内標準フォーマットとしてカスタマイズすることも可能です。

https://www.bizocean.jp/doc/?srsltid=AfmBOoqThwzIce1a6RNs8VbP3GG_lYrBfmxuSd_RmNEVc_wy8-sP9ZwF

6. Lychee RedmineのWBS機能

Lychee Redmineは、システム開発現場で人気のオープンソースツール「Redmine」を拡張したツールです。

高度なWBS機能とガントチャートを備えており、ITプロジェクトなどでの複雑なタスク管理に適しています。ドラッグ&ドロップで直感的にタスクの階層構造を変更できるなど、操作性に優れていることが特徴です。

チケット駆動開発の概念を取り入れ、各タスクにバグ報告や仕様変更の履歴を紐づけて管理することで、プロジェクト進行中の経緯を後から正確に追跡できるようになります。

https://lychee-redmine.jp/plugin/schedule/gantt-chart

7. Jootoのガントチャート・WBSテンプレート

Jootoは、シンプルで使いやすいカンバン方式のクラウドタスク管理ツールです。

WBSのようにタスクを細分化・階層化でき、ガントチャートでスケジュールを管理できる機能も備わっています。専門的なIT知識がなくても直感的に導入しやすいため、非エンジニア部門でも広く活用されています。

ラベル機能を活用して「重要度」や「対応部門」ごとに色分けを行うことで、ボード上でどのタスクを優先して取り組むべきかが一目でわかるようになります。

8. Trelloのタスク分解ボード

Trelloは、付箋をホワイトボードに貼るような感覚でタスクを管理できるツールです。

標準機能はシンプルですが、拡張機能(Power-Up)を活用することで、階層化されたタスク管理やガントチャート表示が可能になります。小規模なチームで、まずは手軽にタスク分解の考え方を導入したい場合におすすめです。

タスクのカード内にチェックリストを作成することで、一つのカードの中でさらに細かいWBSの階層を表現でき、個別の作業完了状況をパーセンテージで把握できるようになります。

https://trello.com/templates

9. Backlogの課題管理テンプレート

Backlogは、国内で広く利用されているプロジェクト管理ツールです。親課題・子課題としてタスクを階層化するWBSの機能を備えています。

Wiki機能やバージョン管理機能も統合されているため、システム開発からマーケティングの進行管理まで、情報共有とタスク管理を一元化したい場合に適しています。

Wiki機能にプロジェクトの仕様書やルールをまとめておき、各タスクのコメント欄から該当するWikiページへリンクを貼れば、担当者が迷わず作業を進められる環境を構築できます。

https://support-ja.backlog.com/hc/ja/articles/360035642034-%E8%AA%B2%E9%A1%8C%E3%81%AE%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%97%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%88

10. クラウドログ(工数管理特化ツール)

クラウドログは、工数管理に特化したクラウドツールです。さまざまな機能を搭載しており、WBSのようにプロジェクトを階層化して管理することができます。

カレンダー画面上でドラッグ&ドロップするだけでタスクごとの工数を入力でき、原価計算や予実管理をリアルタイムで行えることが特徴です。

勤怠管理システムと連携し、実労働時間と工数入力時間の乖離をチェックする運用ルールを設ければ、入力データの信頼性を高めることができます。

https://www.crowdlog.jp

WBSの作成手順

WBSは正しい手順を踏んで作成することで、より精度が高く実用的な管理手法となります。ここでは、プロジェクトを成功に導くためのWBS作成の基本的なステップを、6つのフェーズに分けてわかりやすく解説します。

1. プロジェクトの最終目標とスコープを定義する

まずは、プロジェクトの最終的なゴール(成果物)を明確に定義します。

何を達成すればこのプロジェクトは完了となるのか、という基準についてステークホルダー間での合意を得て、プロジェクトのスコープ(対象範囲)もあらかじめ決めておきます。

また、何をするかだけでなく「何をしないか」を明確にすることで、プロジェクトの進行中に不要なタスクが追加されてスケジュールが遅延するリスクを防ぐことが可能です。

定義した目標とスコープは、プロジェクト定義書として明文化し、関係者全員がいつでも参照できる場所に保管しておきましょう。

2. 主要なフェーズや大きな成果物を洗い出す

最終目標を決めたら、ゴールに至るまでのプロセスを大きな塊(フェーズ)に分割します。

例えば、ITシステム開発であれば、「要件定義」「基本設計」「詳細設計」「開発・実装」「テスト」「リリース」といった大枠のフェーズに分けます。

あるいは成果物ベースで、「サーバー構築」「データベース設計」「ユーザーインターフェース作成」のように分割する方法もあります。

この段階では細部にこだわらず、プロジェクト全体の骨組みを俯瞰し、タスクの抜け漏れがないかを確認することが重要です。

3. 各フェーズを具体的なタスク(作業)に細分化する

主要なフェーズを洗い出したら、さらに細かい具体的なタスクへと分解していきます。

ツリー状に階層を深くしていき、見落としがちな細かなタスクもしっかりと洗い出し、最終的に「担当者が実行可能なレベル」まで作業を落とし込みます。

1つのタスクの所要時間が、数時間から数日程度で収まるようにするのが理想的です。

なお、「名詞+動詞」の形式でタスクを記述するルール(例:「テスト仕様書の作成」)を設けると、作業内容が明確になり担当者の誤解を防ぐことができます。

4. タスクの順序と依存関係を整理する

すべてのタスクを洗い出したら、各タスクを実行する順番を決めます。

タスク間には「Aの作業が終わらなければBの作業を開始できない」といった依存関係が存在することが多いため、このつながりを整理することが大切です。

先行タスクと後続タスクの関係を明確にすることで、プロジェクトのクリティカルパス(スケジュールに影響を与える重要な経路)が見えてきます。順序づけが甘いと、前工程が終わっていないことで手待ち状態になる、という無駄が発生してしまいます。

依存関係を整理する際は、付箋を使って壁やホワイトボードにタスクを貼り出し、矢印で関係性を描きながら確認すると、チーム全体での理解が深まります。

5. 各タスクに担当者と所要時間を割り当てる

タスクの順序が決まったら、それぞれの作業に対して「誰が担当するのか」と「どれくらいの時間(工数)がかかるのか」という見積もりを行い、担当者を割り当てます。

特定の担当者に業務が集中しすぎないよう、チーム全体のリソース状況を考慮しながら現実的な配分を行うことが大切です。

また、所要時間を見積もる際は、担当者のスキルレベルや過去の実績データを参考にすると見積もりの精度が高まります。病気やトラブルなどの不測の事態に備えて、予備時間を適切に組み込んでおくこともプロジェクト管理において重要です。

タスクの割り当てを行う際は、マネージャーが一方的に決めるのではなく、担当者本人と対話しながら、所要時間の見積もりに合意を得ることで当事者意識を高められます。

6. 全体のスケジュールを調整し、ガントチャートに展開する

最後に、WBSで設定した各タスクの所要時間と依存関係をもとに、全体のスケジュールをカレンダーに落とし込みます。

プロジェクト全体のスケジュールを調整する際は、俯瞰的にスケジュールを把握できる「ガントチャート」と連携するケースが一般的です。

納期内に収まっているか、特定の日程に業務が集中していないかなどを確認し、必要に応じてリソースの追加やタスクの並び替えなどの調整を行います。

プロジェクト開始後は、定期的な進捗会議でガントチャートを確認します。予定と実績のズレを早期に発見できるように、進捗確認についての運用ルールを徹底しましょう。

プロジェクト管理を効率的に実施するならクラウドログ

無料のWBSテンプレートは手軽に利用できますが、プロジェクトが進行するにつれてファイル管理が煩雑になる点が課題です。とくに、「ファイルの同時更新ができない」や「タスクの進捗と実際の工数が紐づかない」といった問題は、現場の作業効率を低下させます。

また、経営層やマネージャーが求めるリアルタイムな原価管理や、予実の可視化をエクセルなどのテンプレートだけで正確に実現するのは難しいでしょう。

そこでおすすめなのが、工数管理・プロジェクト管理に特化した「クラウドログ」の導入です。クラウドログを活用すれば、WBSのように分解したタスクに対して、GoogleカレンダーやOutlookカレンダーと連携した直感的な操作で簡単に工数を入力できます。

ドラッグ&ドロップで予定を実績に変換できるため、現場の入力負荷を減らしつつ、工数入力の形骸化を防ぐことができます。

さらに、メンバーの単価情報と紐づけて労務費(工数原価)を自動計算し、プロジェクトごとの予算消化率をリアルタイムに可視化することも可能です。赤字案件の兆候を早期に発見できるため、迅速な経営判断を支援します。

まずは詳細な資料をダウンロードして、自社の課題解決に役立つ機能をご確認ください。

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まとめ

本記事では、WBSテンプレートの概要から、導入するメリット、おすすめのテンプレート10選、そして具体的な作成手順までを詳しく解説しました。

WBSを活用してタスクを細分化・構造化することは、プロジェクトの抜け漏れを防ぎ、精度の高いスケジュール管理を行うために欠かせないプロセスです。

無料のエクセルテンプレート等から始めるのも一つの手ですが、より効率的かつ経営的視点でのプロジェクト管理(原価管理やリアルタイムな予実管理)を目指すのであれば、クラウドログのような専用のツールの導入が効果的です。自社の課題やプロジェクトの規模に合わせて適切な管理手法やツールを選定しましょう。

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クラウドログ編集部
監修:クラウドログ編集部

クラウドログ編集部です。工数管理・プロジェクト管理を軸に、企業の生産性向上を支援する最新情報をお届けします。属人化の解消やコスト可視化など、働き方改革に不可欠なテーマを、専門的な視点から分かりやすく解説します。

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