株式会社サトーは、バーコードやRFID(ICタグ)などの自動認識技術を活用し、製造・物流・食品・小売・医療など幅広い業界の現場課題に対してソリューションを提供するグローバル企業です。得意先業務の効率化や自動化を推進する一方で、作業効率の改善、特に現場のエンジニアの負担となっていたのがアナログでの工数管理です。これらを見直し、2024年9月からクラウドログを運用開始し、現在に至るまでデータに基づく業務改革を推進しています。
導入半年で、生産性と収益性の改善にも貢献していると手応えを感じているここまでの成果と運用の工夫について、国内営業本部 ソリューションビジネス統括部の三上 健様と馬場 紀夫様にお話を伺いました。

副統括部長
吉田 潤様
中:国内営業本部 ソリューションビジネス統括部 システムエンジニアリング部
スケールアウト推進グループ グループ長
三上 健様
右:国内営業本部 ソリューションビジネス統括部 九州・中四国エリア
第1システム開発グループ エリア長
馬場 紀夫様
背景
- Excelや個別ツールによる工数入力と集計に手間がかかり、分析精度も低かった
- 工数データの収集・活用が困難で、プロジェクト単位での収益性が不明確だった
- 会社全体の方針として、デジタル化への取り組みが加速していた
決め手
- Outlookカレンダーとの連携で入力負荷を大幅に軽減できると判断
- プロジェクト収益の明確化を可能にする収支の自動集計
- 不明点や確認事項に対する迅速なサポート体制
効果
- 工数入力時間が1日3分まで大幅に短縮し、現場エンジニアの負担が軽減
- プロジェクト単位の工数・収支が可視化されたことで、マネージャーの把握も容易に
- 個人別レポート配信により、メンバーごとの活動の振り返り・アクション改善が可能に
自動認識技術を活用してあらゆる作業現場の業務改善に貢献
御社の事業内容について教えてください。
三上 健様(以下、敬称略):
当社は、バーコードやRFIDなど自動認識技術を用いて、製造や物流、医薬品関係など、幅広い分野の現場における課題解決策を提供しています。ラベルプリンターやラベル自動印字貼付機、ラベルやタグなどの消耗品、ソフトウェアやクラウドサービスを通じて、在庫管理や出荷管理などの効率化をはかるなど、業務改善に貢献しています。
馬場 紀夫様(以下、敬称略):
大手企業であっても、現場レベルではまだ十分にシステム化が進んでいないケースが少なくありません。そのため私たちは、まず現場に足を運んで業務の実態を丁寧に把握し、そこで直面している課題の本質をとらえることを重視しています。そして、その課題に対してバーコードや2次元コード、RFIDといった自動認識技術を活用し、最適なソリューションを導入いただけるよう支援しています。こうした取り組みを通じて「優れた製品・サービスでお客さまの新たな価値を創造し、より豊かで持続可能な世界社会の発展に貢献する」という当社のミッションを実現していくことを目指しています。
ご自身の業務についても教えていただけますか。
三上:これまでFSE(フィールドシステムエンジニア)としての現場経験を経て、現在はパッケージのソフトウェアの企画・開発をしています。当社では、エンジニアをSEではなくFSEと呼び、現場でお客様との接点を多くもつことを重視しています。
馬場:ソリューションビジネス統括部には活動拠点が6エリアあり、私はそのうち九州・中四国エリアの責任者です。営業と連携を取りながら現場に足を運び、よりよいソリューションの提供に努めています。

工数管理によりプロジェクト単位の収益の可視化を目指す
クラウドログ導入前も工数管理には取り組んでこられましたか。
馬場:当社では、お客様ごとに異なるプロジェクトが同時進行で動くため、プロジェクト単位の工数や収益を正確にとらえられていないことは、大きな課題となっていました。そのため、過去にさまざまな工数管理に関する取り組みをしてきましたが、効率性や持続性などの面で課題があり、途中で挫折してしまっていました。
また、営業部門全体としても、売上より利益を重視する方針に変わってきており、ソリューションビジネス統括部を含む全部門で、収益の可視化が共通課題となっていたのです。この解決に向け、プロジェクトチームが発足し、ソリューションビジネス統括部が工数管理ツールの導入検討から運用までを担当することになりました。
三上:経営方針の変化や組織体制の見直しが、工数管理ツールの導入を検討する一つのきっかけになったのは間違いありません。
従来の工数管理の取り組みは、どのようなものだったのでしょうか。
馬場:Excelを使ってアナログで入力・集計していました。しかし、入力作業に手間がかかることで工数データが細部まで収集されず、具体的な分析や改善に活用できないという状況だったのです。さらに、集計時には管理者が手作業で行なう必要があり、膨大な時間と労力がかかるうえに、正確性にも課題がありました。その結果、プロジェクト単位の収益性を正しく把握することが困難でした。
クラウドログを選んだ経緯を振り返っていただけますか。
三上:インターネットで探して、いくつかのツールをピックアップしましたが、クラウドログのWebサイトには導入事例が多く掲載されていたのが目に留まりました。さまざまな企業での運用事例や口コミを読み、入力のしやすさや集計の効率化、プロジェクトごとの収支の自動可視化といった機能が当社の課題解決にマッチしていると感じました。
さらに当社で日常的に使用しているOutlookカレンダーのデータを同期できる点は、一番の決め手になりました。外出などの予定を普段通りOutlookカレンダーに入れておけば、それが工数として集計されるので、非常にわかりやすいです。
馬場:営業の方の説明がとても丁寧で、具体的な運用をイメージすることができました。トライアル期間を設定してくれたのも、安心でした。メンバーを選抜してトライアルを行いましたが、入力に手間がかからず、かかる時間は1日3分程度。「これはいい」と思いました。トライアル期間中に、当社の運用に合わせたマスタ登録方法を明確にできたのも、スムーズな本番運用の開始につながったと思います。Outlookカレンダーとの連携も聞いていたとおりだったので、クラウドログへ新たに入力する手間はかなり少なかったです。

1日3分で入力完了、現場からの不満はなし
導入はスムーズに進みましたか?
三上:全国のFSEを対象に、100ライセンスで運用を開始しましたが、手間がかからない点がよく理解され、入力作業において現場から不満の声が上がることはありませんでした。
馬場:クラウドログの担当者からの速やかで丁寧な回答には、ずいぶん助けてもらいました。不明点や確認事項を問い合わせフォームから送った際のすばやいレスポンスも、クラウドログの魅力の一つです。
現在はさらに入力率を高めるために、各エリア長にこまめに情報を共有したり、入力のメリットをメンバーに直接伝える勉強会を開いたりといった工夫を、継続しています。
導入後は、どのような効果が得られましたか?
三上:メンバーの中には、自身の工数を分析し、業務の見直しや改善アクションに役立てている者もいて、心強く感じています。まだ導入してから半年ですが、信頼できるデータを蓄積できたことで、それぞれが自身のボトルネックを見極め、セルフマネジメントをしやすくなった印象です。メンバーの中には自らの工数入力の精度にこだわる者もいるため、入力精度にはややバラツキが見られますが、いずれにしても入力しやすいので、手間になるということはありません。
馬場:工数実績では、販促活動(受注前)・運用に向けた活動(受注後)・社内業務(社内会議など)といった業務の割合を簡単に分析できるようになりました。これが、日々の活動の改善に役立っています。当社のFSEは、受注後の業務だけでなく、販促活動と社内業務にも同じくらいの時間を割いていますが、クラウドログの分析結果によって、だいたい3等分なのだと初めてわかりました。今後は外出時の移動時間なども割り出せたら、さらなる効率化につながるのではないかと感じています。九州・中四国エリアの責任者としては、メンバーが登録した工数やレポートを管理する中で、定量化してマネジメントができるようになったというのが嬉しい変化です。
クラウドログ導入により、プロジェクト単位で見えてきたことはありますか。
馬場:今までは「なんとなく」でとらえていたプロジェクト単位の収益が、正確な数値として捉えられるようになりました。仮に赤字でも、予実とのズレがどの程度なのかを把握することが重要です。プロジェクト単位の収支結果は、メンバーへフィードバックに役立てるとともに、活動内容の見直しと見積もり作成の精度向上にもつながりつつあります。
より広範囲の職種での業務改善と高度なAI分析にも期待
今後、クラウドログをどのように活用していきたいですか?
三上:将来的には企画・開発のメンバーにも運用を広げていきたいと考えています。また、FSEの入力をより徹底させ、分析結果を振り返る時間を増やすことで、組織全体の生産性向上に役立てていきたいです。
馬場:クラウドログには、工数管理や収支可視化に加え、AIを活用した「分析サマリレポート」機能にも期待しています。現状のベーシックプランから、上位プランへの移行を検討し、AIによる予測や最適化を活用した業務改善を実現したいです。
工数管理を検討している企業へのメッセージをお願いします。
三上:クラウドログは、複数のプロジェクトを同時並行で進めている企業や、現時点で工数管理をExcelなどのアナログな方法で行っている企業には特におすすめです。入力がしやすいため、現場の負担を減らしながら正確なデータを収集できます。単なる工数管理ツールとしてではなく、収益性の可視化や業務改善の基盤として活用することをおすすめします。


株式会社サトー
https://www.sato-global.com/ja/
1951年5月
事業内容:バーコードやRFID(ICタグ)などの自動認識技術を活用し、製造・物流・食品・小売・医療など幅広い業界の現場課題に対してソリューションを提供
社員数:5,986名
資本金:84億円






































